JIS B 1180(2014) 附属書 JA (規定)
ISO4014~4018
ISO8676及びISO8765によらない六角ボルト(抜粋)
Hexagon head bolts and hexagon head screws

ここではJIS B 1180 六角ボルトについて述べるが、特に記載がなければ附属書JA規格について書いています。これは下にも書いていますが、本体規格ISの製品があまり流通していないためです。

図面と寸法

d(ねじの呼び)標準ピッチs(頭部の二面幅)k(頭部の高さ)
M 3P0.55.52
●(M3.5)P0.662.4
M 4P0.772.8
M 5P0.883.5
M 6P1.0104
●(M7)P1.0115
M 8P1.25135.5
M10P1.5177
M12P1.75198
(M14)P2.0229
M16P2.02410
(M18)P2.52712
M20P2.53013
M22P2.53214
M24P3.03615
●(M27)P3.04117
M30P3.54619
●(M33)P3.55021
M36P4.05523
●(M39)P4.06025
M42P4.56526
●(M45)P4.57028
M48P5.07530
●(M52)P5.08033
●M56P5.58535
●(M60)P5.59038
●M64P6.09540
●(M68)P6.010043
●M72P6.010545
●(M76)P6.011048
●M80P6.011550

【ねじ部長さb
b = d x 2 + 6 Lが130より b = d x 2 + 12 Lが220より d = d x 2 + 25

【備考】

  1. d(ねじの呼び)に括弧を付けたものは、なるべく用いない。
  2. ねじ先は、特に指定のない限り、d(ねじの呼び)がM6以下は「あら先」、それを超えるものは「面取り先」・「平先」又は「丸先」とし、そのいずれかを必要とする場合は注文者が指定する。
  3. 転造ねじの場合は、M6以下のものは、特に指定のない限りdsをほぼねじの有効径とする。また、M6を超えるものは、指定によってdsをほぼねじの有効径とすることが出来る。(dsは胴の太さ)

「注意」

  1. この附属書は将来廃止するので、新規設計の機器、部位などには使用しないのがよい。
  2. 2004年のJIS改正で上記表の寸法M68,M72M76,M80は削除されたが、当面この規定の製品も流通すると思われるので、「参考」として掲載した。

材質・強度区分・表面処理

市販品の材質

鉄・ステンレス・ハイテン材 等

強度区分

鋼:4.6 , 4.8 , 5.6 , 5.8 , 6.8 , 8.8 , 10.9
ステンレス:A2-50~80

表面処理

電気亜鉛めっき・6価クロメート(ユニクロ・クロメート)
・3価クロメート(白・黒、他)

溶融亜鉛めっき(ドブ漬)

ニッケルメッキ・クロームメッキ

その他

本体規格(IS規格)と附属書規格(JA規格)の対比

現在のJISB1180は非常に分かりにくい状態になっています。

規格としては存在している本体規格(IS規格)ですが、現実的に入手できるボルトが限られます。ほぼ流通していません。

これまで一般的に使われてきた六角ボルトはJA規格といい、附属書規格となっています。(現在でも普通に買うとこちらです)

①部品等級

本体規格のボルトには部品等級A,B,Cがある。

②ナットとの組み合わせ

本体規格では六角ボルトの強度区分によって六角ナットとの組み合わせが決まる。

③本体規格品と附属書規格品の寸法

最も大きな違いである頭部の寸法一覧

ねじの呼び頭部高さ頭部二面幅
附属書本体規格附属書本体規格
M1076.41716
M1287.51918
(M14)98.82221
M1610102424
(M18)1211.52727
M203012.53030
(M22)14143234
M2415153636
(M27)17174141
M301918.74646
(M33)21215050
M362322.55555

④本体規格の六角ボルトは「強度区分」で「部品等級」が決まる。

「鋼4.8」の六角ボルトは、附属書では「仕上げ程度」上、中、並の3種類があります。一方、本体規格では「部品等級C」1種類のみになります。

同様に、「鋼10.9」の六角ボルトは、本体規格では「部品等級A」1種類のみとなります。

⑤ワッシャーフェイス

本体規格の六角ボルト部品等級A、Bには座面にワッシャーフェイス(座)が付きます。流通している附属書品にはほとんどついていません。

⑥ステンレスの強度区分

本体規格ではステンレス鋼六角ボルトにも強度区分が設定されている。

市販性について

かなり前から本体規格への移行が言われていましたが、業界全体での対応ができず、ユーザーの皆様への周知徹底も出来ておりませんでした。

そのため、まだまだ本体規格品は生産数も少なく、ほとんど流通していません。今後、ユーザー様からの問い合わせが増えるにつれて流通品が増えてくると思います。

発注時にはIS/JA等の区分を記載していただけると間違いを防ぐことができます。(何も記載がなければ付属書JA規格品で準備いたします)

弊社取り扱い品

弊社取り扱い品のほとんどは附属書JA規格品となっています。

本体規格で取り扱いがあるものは以下の通りです。

  • 強度区分8.8の六角ボルトの一部(本体規格相当品となります)
  • ステンレス製品の一部

【資料】 附属書品から本体規格品への切り替えガイド

附属書品から本体規格品への切り替えガイド