ハイテンボルトに溶融亜鉛メッキ(ドブ漬)って大丈夫なの?
こんにちは山下です。天文ファンの私ですが、こないだの部分日食見逃してしまい後悔してます。しかも夏至と重なった部分日食は372年ぶりとの事です!本当に残念!
日本で観測できる、次回の気になる天体ショーは2030年6月1日に金環日食、2035年9月2には皆既日食が観測できる予測なので晴れることを切に願ってます!
ときどきある問合せ
表面処理について、ときどきお問い合わせ頂くのですが
『ハイテンボルトに溶融亜鉛メッキ(通称ドブ漬)処理出来ないの?』
たまに問合せのある事例ですが強度の強いボルトにはドブ漬処理が出来ません!メッキ処理温度が高く、焼入れの温度を超えてて強度が落ちてしまうのです。
ドロドロに溶けた亜鉛に漬け込みメッキをするので膜厚があり防錆力は強いのですが、強度が強かったり、小さなねじ(ねじ山に目詰まりしてしまう)などには施工できません。ご注意ください
このあいだ頂いた問合せ
これまた表面処理についての問合せでしたが
『10.9ボルトに3価クロメートする際にベーキング処理してるの?』
との問い合わせがありました。もちろんしてますよと説明しましたが私も気になりメーカーに確認をとりました。
やはり認識どおり強度の強いボルトに電気亜鉛メッキ施工時にはベーキング処理を必ず行うよう指示してるのことです。安心してご使用いただけます。
今回お客様より質問頂き再認識出来て良かったです。皆様も疑問などございましたら何なりと聞いてくれると勉強になりますw
但しメッキ可能なのは10.9までで、12.9などの高強度のボルトには電気メッキ等は施工できません。ご注意ください
ベーキング処理とは?
ベーキング処理とは水素脆性の原因となる水素を取り除く処理のことです。これを施すことにより水素脆性を防止する効果を得ることが出来ます。
水素脆性とは?
メッキ処理、酸洗いなど施工時に鋼(NiやMoなど)の中に一番小さな水素(H)が入り込み鋼を脆くしてしまうことで、遅れ破壊を起こす大変危険な現象です。
水素脆性の起こらない表面処理
ダクロ処理、ジオメット処理などは12.9などの高強度の品物にも施工できます。
強度も必要、防錆対策も必要など、お困りございましたら、お気軽にご相談ください。